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◇◇◇
不動産屋の前を通った。
何気なく貼られた部屋の見取り図を眺めて通り過ぎる。
快里「凛、もう住むとこ決めた?」
ぴたりと足が止まる。
はぁ?
と鼻で笑いながら聞き返す。
おいおい、何を言っているんだい?
という気持ちを込めて。
凛「…今まで通り、ばあちゃんちから通うけど?」
それ以外に何があるってんだ。
いろいろあったけど、ばあちゃんの墓から離れなくないから引っ越さなかったわけだし。
そのために通える距離にある高校を選んだんだ。
今更なんでそんなことを聞くんだよ?
(なんだ…何が言いたいんだ…!)
オレの鋭いだけの眼力と軽い脳みそを働かせたところでちっとも掴めない。
悔しさと苛立ちを感じていると、快里はとんでもないことを口にした。
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