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凛「じゃあ快里んちに住む」
ふてくされて口を尖らせた。
快里は宙に視線を泳がすと、途端にマジ顔になる。
快里「襲うぞ」
オレはギョッとした。
男に何言ってんだ。
冗談だとわかっていても心臓に悪い。
凛「…なにそれ、うけるー」
オレのも冗談だし。
そう言っても快里は強張った顔の筋肉を緩めてはくれない。
ーー変な空気。
冗談って言ったじゃん。
快里「…なーんてな」
快里は笑っていた。
オレは目をパチクリさせて快里を見上げた。そのとき、ぐいっと顔を近付けられる。
快里「…本気にした?」
すぐ目の前に整った快里の顔。
ぶわっと熱くなるオレの顔。
凛「…すっかよ、バーカ!」
ムカついて快里の長い脚を軽く蹴った。痛がるどころか笑顔を絶やさない。それがまた腹立つ。
というか、恥ずかしいじゃん。
冗談を受け流せなかったことが悔しい。
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