~第1話~

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◇◇◇ その夜 我が家にオレだけの怒号が飛んだ。 凛「ざけんな!オレはなんっっも聞いてねーぞ!?売るなんて反対だからな!」 人生の一大事に近所迷惑なんて気にしてられない。電話口から聞こえるぶりっ子声が余計にオレの神経を逆撫でする。 ≪でもぉ~。そんな大きな家に独りぼっちは寂しいでしょ~?せっかく高校生になるんだしぃ、ママは寮とかで友達と楽しく青春してほしいわけ♪≫ 何を今更母親っぽいことを。 昔から全部勝手に決めやがって。 凛「…ばあちゃんの物がいっぱい残ってんの。簡単に売るとかやめろ」 大丈夫。 オレは正しい。 何を言われても言い返せる自信があった。
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