~第3話~

7/84
前へ
/351ページ
次へ
…え、 (抱き…?) おいおいおい! めっさ恥ずい!! そんなセリフ、女に向けて言え!! 引き剥がそうとしてもびくともしない。 やがて耳元で聞こえる静かな寝息。 くすぐったくて、体を捩る。 マイペースなヤツ… オレどうすりゃいいんだよ… 大人しく包まれたまま、頭を捻って寝顔を見た。 肩に乗った髪が頬に掠る。 (マジでイケメン。もったいねー) って、抱きしめられる度に思う。 だってオレといたばっかりに、 快里は普通の人生歩めていない。 少なくとも、男を抱き枕代わりにするなんて悲しい事態にはならなかったはずだ。 オレのせい。
/351ページ

最初のコメントを投稿しよう!

449人が本棚に入れています
本棚に追加