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「だあっ!!いつになったら授業うけてくれるんですかっ!?」
「だから、条件出したろー。」
眼鏡にヒビが入るんじゃないかと思うくらい怒鳴っても、
この人には通用しない。
「そんなに怒鳴るとせっかく閉じた傷がまたぱっかり開くぞ。」
「だぁ~れが怒鳴らせてると思ってるんですかっ!?」
「…なに、俺?」
ぶちっ!!
「他に誰がいると思ってるんですかっ!?しかもあんな条件飲めませんっ」
「じゃあ俺一生授業出ないよ?」
ある晴れた日。
私の怒鳴り声が保健室に鳴り響いている。
原因はそう。
もちろんあのいい加減男のせい。
「第一、条件がありえないんですよっ!!」
「どこが?せっかく一緒に気持ちよくなろう?と誘ってんのに。」
「あなたは底なしの馬鹿ですか!?常識を考えて下さいっ!!」
…なんか、だんだん疲れてきた。
この人と言い合いしても常識知らずだから私が疲れる。
「はあ。」
深いため息を吐いて肩をがっくりおとした。
「100歩譲って、条件を飲んだとしても、伊藤くんが授業に出てくれるなんて保証ありませんから。」
「俺のこと信用してないね~、」
「当たり前です。ふしだらな条件をだすこんないい加減男、信じろというほうが無理です。」
助けてくれたときは、この人本当は良い人とか、若干のキュンっがあったのに
あれは…
幻だったのかしら?
どこにいったの?
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