55人が本棚に入れています
本棚に追加
ハッと思って急いで振り返ると、この前の女がいる。
4人じゃなくて2しかいないけど…。
恐怖が蘇る。
足がすくんでなかなか動けない。
「ちょっと…こっちきなよ…!」
彼女たちの手が私に触れる寸前だった。
「やめろ。」
眼鏡越しに声の主を見た。
私の目の前に自分より圧倒的に背が高くて、黒髪の男子がたってる。
「…いっ…伊藤。なんで…」
女のこたちが驚きと動揺でそこを離れられずにいる。
…え?
今、伊藤とか言った?
そう言われてみれば確かに声は伊藤龍之介だ…。
ええっ!?
と大声だしてびっくりするほどのリアクションレベルのものだけど状況が状況でびっくりできない
「とにかく、コイツに手を出さないで。」
淡々とした口調で彼女たちに喋る。
「…何で…そんな黒髪…」
「コイツのタイプだから。」
何の問題もないかのように伊藤龍之介は言った。
「…は、そんなの伊藤じゃない。」
「髪が何色になっても俺は俺なの。もし…ーまたコイツ傷つけるようなことしたら…ー分かってるよな?」
「行くよっ、」
2人の女は伊藤龍之介に鎮圧されてその場を走って逃げていった。
最初のコメントを投稿しよう!