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「大丈夫か?」
彼は振り返って私の正面を向いた。
「…ものすごい、似合ってますよ。」
「は?」
「その黒髪、とってもかっこいいってことです。」
下にうつむきながら言った
だってこんな恥ずかしいこと、顔見ていえないよ。
彼の大きな手が私の顔を包んだ。
「…えっ…」
そのまま顔を上に向けられた。
「ははっ!!ありがとう!!」
むちゃくちゃ笑顔で彼は私にそう言う。
きゅんっっっ
「はは、井上赤くなった。」
「気のせいですよ!!」
「井上は分かりやすいんだよ~」
「失礼ですね、単純って言いたいんですか?」
「おう。」
「おう。じゃないですよ!!あとチケット返してください。あれ、ないとこまりますからね。」
「そんなに遊園地行きたいの?」
「そりゃあ!もうっ」
「綾瀬とは行かせねえよ?」
「‥は?」
「そんなに遊園地行きたいんだったら俺と行く?」
「嫌ですよ、私は綾瀬くんと行く約束したんですっ!!」
「ふーん、もし綾瀬といったら俺…」
「…俺?」
「一生授業受けないから。」
一生授業受けない=一生慶帝大学の推薦がもらえない
「それは困りますっ!」
「だって困らしてるんだもん。」
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