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「…分かった。」
「え?」
彼はいきなり真顔で私を見た。
「最後まで井上を襲ってないからだろ?」
「どうして分かったんですか?!」
「それぐらいしかないだろ?第一最後まで襲っちゃったら俺、授業受けなきゃいけなくなるし」
この人…好き放題言ってるし。
「今まで泣きじゃくる女に無理強いしてきたんじゃないんですか?」
「大声で高々とかやらしい声出して気持ちよすぎて泣いてた女ならいたけど、嫌がって泣いた奴なんて俺の中では前代未聞。」
平然な顔して淡々という彼の姿を横目に今にも私はこの人を蹴り飛ばしたい気持ちでいっぱいだった。
「…やめて下さい…。リアルすぎで気持ち悪くなりそうです」
きっと今の私の顔はげんなりしてる。
高くてやらしい声って…。
…はあ。エロ禁止だけじゃなくてエロ発言も禁止にしとけば良かった…。
「ねえ。」
「…何ですか?」
どうせまたくだらないことしか言わないんでしょ?
って顔していたらしくて伊藤龍之介に指摘された。
「どうせまたくだらないことしか言わないと思ってるんだろ?」
「当たり前じゃないですか、よく分かりましたね。」
「顔に出てるからだよ!」
「無意識のうちに…すいませんw」
「とにかく、今から俺学校抜け出して遊びにいくけど、お前も勿論いくよな?」
「…あなたは、私が一体何の目的でここに来てるか忘れちゃったんですかね?」
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