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「確かに、切羽詰まってるし焦ってるかも。」
「でしょ?」
彼はすぐに元の顔の表情に戻った。
「綾瀬くんが、伊藤龍之介の親友がつとまる意味が分かりました。」
綾瀬くんはキョトンとしたけど
彼には、自分の強い意志と他人に流されない心をもってる。
あと、明るさと安定した精神力とモチベーション。
こんなどっしりした人じゃないとあの人の友達なんて…
100%、無理。
「ははっ!!井上さん、それは誉め言葉じゃないよ。」
目に涙を浮かべて笑う彼は他人とは違う個性をもってる。
「…そうですか…?常識から考えて凄いと思いますけどね。」
目線を遠くにうつして目をほそめて見た。
だって、やっぱり大物だなと思ったから。
「あっ!!そうだっ!!」
綾瀬くんはポケットの中から何かを取り出した。
「これ、一緒に行かない?」
取り出したのは何かのチケット。
「…これ、なんですか?」
「ん?遊園地のチケット。」
「えっ!!…遊園地ですかっ!?」
「凄い嬉しそう、誘って良かったよ。」
遊園地なんて…何年ぶりなんだろう…っ!!
「…誘う相手、私でいいんですか?」
「うん、井上さんといきたいなって思ったからさっ!!」
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