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「ふんっ」 考えただけでなんか笑えてきた。 ない!!それはない!! だってあの人と私は生きてる世界が違う。 かたや、喧嘩三昧で授業に出ないし女を抱くことを生きがいにしてるあの人と 真面目に勉強して、学年でも目立たない存在の私じゃあ 全てがずれてるっ…! 伊藤龍之介と関わるようになって(無理矢理関わらなきゃいけなくなって)私の何でもない学校生活はボロボロに崩れた。 生まれて初めて、顔は殴られるし襲われるし… キスはするし… もうっ!!信じられないことばかり。 それでも耐えてるのは慶帝大学に行きたいから。 簡単に入ることなんてできない…ー 一般の入試なんかで入れないから どうしても、推薦にこだわってるところがある。 家に帰って珍しく集中して勉強していると携帯のEメール設定音が部屋に鳴り響いた。 こういうときたいていはメルマガだと思ってシカトするけど この時間帯にメルマガなんか来たことない。 あれ…誰だろう? 気になって真っ白いスライドの携帯の画面にうつる名前を見た。 「はい?」 伊藤龍之介 そう表示された画面を見て私は何故だか氷ついた。
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