教室の彼

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いつもと同じ時刻に発進する電車に乗って いつもと同じ時刻に学校についた。 教室につくと周りの人間もいつもどおり。 鏡をもって化粧してる子もいれば昨日のテレビについて話してる人もいる。 机に座って目の前を見た。 伊藤龍之介………。 やっぱり机の中にはペンケースだけ入ってる。 ため息を吐いて教科書やノートをバッグからとりだした。 遅刻ギリギリのクラスメートが次々とクラスになだれ込んでくる。 その様子を私は別に何も珍しいことなんかじゃないのにずっと見ていた。 担任の滝波も入ってきてHRを始めようとする。 「HR、始めるけど、今日の欠席はいつも通り…伊藤…ッと。」 「ちょっと待ってよ。」 その声に反応して私が…みんなが視線を声を発した相手にうつした。 真っ黒い黒髪で 開かれた大きな瞳はいつも目の前を見据える。 「……滝波、遅刻じゃないだろ?」 クラスがざわめき始める。 私は目の前にいる人が昨日、一緒にいたのに別人に感じた。 「いッ…伊藤お前、授業受ける気になったのか?」 教室の入り口にたっていたのは伊藤龍之介だった。
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