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幸せなひととき
「どうですか、新しいクラスは?」
帰り道、伊藤龍之介と私はカフェに立ち寄ろうと街中をブラブラと歩いていた。
「全然退屈。つーか、何で井上特進なんて希望してたわけ?俺ら、理系で物理選択してんだから一般クラスだったら絶対一緒になれたのに。」
すね気味の彼を横目でチラッと見てすいませんと一言謝る。
「別にいいんだけどよー、」
口でいいって言っても態度に出てますよ…。伊藤さん。
彼の大きな手を指をからめてぎゅっと強く握った。
「…これじゃあダメですか?」
赤渕の眼鏡を上にあげて彼を見つめた。こんなに積極的に動くのちょっと恥ずかしいな。
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