嵐の後に

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「すっごい綺麗で見とれてしまうからこそ、 夏が近づいて花が散って緑色の葉に変わるとき あんな虚しい気持ちになるんだろうな。」 喋る龍之介を隣に見ながら、私は花のムズムズを覚えた。 「うぁ…っふぁっくしゅ!!」 /////っ!!? まずい!!変なくしゃみしちゃったよ…。 そりゃあそうだ… さっき家に私服をとりに行ったとき、チョイスする服をミスった。 今の格好は、薄い白のブラウスにピンクのカーディガン。 そして、白地の花柄ボリュームヒラミニ。 …寒い。 薄着にもほどがある。まだ夏は来ていないのに。 「馬鹿だなー、薄着しやがって。これでも着てろ。」 、
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