夜の海

6/40
前へ
/40ページ
次へ
「岩永会長、ご無沙汰してます。」 何故か龍之介はその中年の女の人の名前を知っていて丁寧に挨拶をし始めた。 まるで営業スマイルでどこかスイッチが入ったかのように。 「1年ぶりね~、毎年毎年見る度、見る度綺麗にかっこよくなっていくからびっくりだわ。」 そう静かに語り微笑む…岩永会長。 「岩永会長こそ毎年見る度綺麗に美しくなっていきますよ?」 「やだ~!!坊ちゃんたら!」 龍之介にそう言われて本当に嬉しそうな顔をする岩永会長は隣で引きつっている私に目を止めた。 、
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加