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「そこ、大事だろ。」
「いや、別れを切り出されていろんなこと頭に交差して大変だった。つか…俺全く冷静じゃなかったし。」
数時間前のことを思い出しながらなんとなく答える。
「お前…目に涙ためて喋んのやめてくれ。」
さっきから視界が歪むとは思ってはいたけど、涙が目にたまって今にもあふれだしそうだった。
「…わりぃ。」
「泣きたかったら泣けばいい、我慢する必要なんてない。
まあ、おまえは涙を流すような経験をしてこなさすぎたんだよ。
恋愛というカテゴリーにおいて。」
確かにその通りだ。
恋愛でフラれて泣いた経験も人をこんなに愛した経験もない俺には初めてで、どうしていいのかわからなくなっていた。
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