再会

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再会

「おはよ。」 ベッドのなかはふわふわしていてまだ起きたくない。 寝ぼけ眼の状態のまま、無理矢理目を開いた。     「...........。」 そこにいたのは、上半身裸の睦月君だった。 いやいやいやいや.......! 昨日は一線を越えてないはずですから!! 引き締まった体を目の前に、絶句。 もはや、何で裸でいるの?! 「?!」 「ん?サービス。」 心の声に答えないでよ(笑) 「まだ、質問してないんだけど。」 「なんとなく言いたいことは分かったからね。」 ハハハ、と笑って服を着だした睦月君。 着るんだったら私が目を覚ます前に服を着てれば良かったじゃない。 「飯、食うだろ?」 「お腹すいた。食べる。」 そういえば、睦月君の裸のせいで二の次になってたけどさっきからいい匂いがする。 「なんか、美味しそうな臭いがする。」 その言葉で、睦月君は振り向いた。 「一泊のお礼にご飯を作らせていただきました。」 普段丁寧な言葉なんて私に対して一切使わない睦月君の言葉に顔をゆがませる。 「せっかく作ってやったのになんだその顔。」 「え、あ?いや....。」 「さては、俺が飯作れないとか思ってんだろ。」 「まあ、いいや。ご飯食べられるんなら何でもいいや。」 半ば、睦月君の質問を無視していすに座った。       「無視かよ。」 「で、なに作ったの?」 「......。」 少し機嫌を損ねた睦月君は黙ってキッチンに作ったご飯を取りに行く。 あれ、少しいじめすぎたかもしれない。 彼の後ろ姿を見ながら何だか笑みが漏れた。 心が少しずつ温かくなっていくこの感じ。 あぁ、なんだかこの感じ懐かしいな。 そんな風に思えた。 昔、見ていた後ろ姿は見た目はとっても大きいのに抱きしめてちゃんと心の中を覗いてみると とっても強がりで、本当は寂しがり屋だった。 何で私は今この瞬間にアイツのことを思い出しているんだろ。
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