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「......はやく、早く言えよ。」
早く真相を知りたくて、この沈黙の間が嫌で母さんに催促した。
あまりにも言いたくなさそうな母さんをみて腹が立つ。
「あなたのお父さんは滝波.....滝波洋介ってヒト。」
.......滝波?
........まさか、
「俺の高校の教師か?」
母さんは黙って瞳をとじてコクりと頷いた姿は俺にとって衝撃的だった。
かける言葉も見つからない。
絶句ってこのことを言うのか........。
確かに、俺と糞親父には外見的に似ているところがないに等しい。
本当の親じゃないって言われても頷ける。
俺が母さんに似ていなかったらどうなっていたんだろ。
もし似ていなかったら母さんもこんなに長く隠していなかったはずだ。
「.......おかしいだろ、何でだよ。」
「洋介と私は、高校時代から恋人だったの。2人とも真剣にお互いのことについて
考えてた。....でも、私は卒業してすぐ雄一さんとの政略結婚が決まってた。どうしても運命に逆らえなかったの。
子供ができたときはびっくりした。どっちの子か分からなくて悩んだわ。
でも、どちらの子であろうとも父親は雄一さんであることに変わりはないからどちらが父親かってことは最初調べなかったわ。」
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