第1話

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「では、一通目。」 箱から手紙を抜き出した由さんが読み始める。 「ちとさん、おっ高校生だって。司もそれくらいだったんじゃない?」 ニヤニヤ手紙片手に見つめてくる由さんに頷く。 「そうですね。もしかしたらタメかも。」 「良いよな。若い。」 「由さんもでしょ?」 そう聞けば由さんは、もう成人して仕事してたしと拗ねたように呟いた。 「まあ、そのおかげでファンになって今、一緒に仕事出来てるんですから。」 「司~。」 今度はウルッと涙した(多分嘘泣き)由さんのテーブルを指で軽く叩く。 「じゃあ、仕事してください。」 由さんは、その言葉に渋々読みながら、「司、俺の扱い上手くなった?」と呟いていた。
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