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「七海―――…
もう一度、俺を選んで」
まるで、磁石のN極とS極のように、
強烈な力に突き動かされ、
お互いがお互いに吸い寄せられるようにして―――…
再び、唇が重なった。
それは、
あたしの理性と冷静さをかなぐり捨てるのに十分なキスで。
もう、止められない。
常務の指があたしの後頭部をとらえ、髪に絡みつき、
あたしの腕は、熱くなった彼の首筋に回り、
これまでの激しい飢えを満たすように、
二人して夢中で貪り、求めあった。
元カレとはいえ、
どうしてこんなに短期間で常務に心を動かされたのか。
どうして、この人にどんどん魅かれていくのか。
自分でも自分の心がはかりしれない。
あたしは―――…
泥沼にはまったように、この人にのめりこんでいく。
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