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あたしは黙って深くうつむく。
すると、またもネックレスが目にとまり、
不道徳を働きかけた罪の意識が再び浮上し、
おののき、震えた。
あたし、ここで、こんな…、なんてことを。
身体の隅々まで熱くなっていた体は急激に冷め、
頭もはっきりしてきた。
衣服に乱れがないかをさっとチェックした後、
ドア前まで歩をすすめる。
ドアノブに手をかけ振り返ると、常務はまださっきの格好のままで。
相変わらず掌で目隠しがされてる。
何か声をかけるべきか。
でも、何を言えばいいのか、全く浮かばない。
あたしはそんな常務を見つめながら、常務室を後にした。
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