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虚ろな気持ちで駅のロッカーから荷物をとり、
地下鉄に乗って家に帰り着いた。
「あ…」
そういえば、お弁当箱を常務室に置いてきてしまった。
どうしよう。
でも、今更とりに帰ることなどできない。
一つ、溜息をつき、
カバンをテーブルに置く。
携帯の先っぽがチカチカ点滅しているのに気づいたあたしは
徐に取り出し、開く。
送信者は…常務。
あたしは久々に彼からのメールを開いた。
そこには一言、
『待つから』
とあった。
それは、
あたしと常務だけがわかる、深い意味あいを持つ言葉で。
あたしは、思わず指先でその言葉をなぞった。
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