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先週と同じように屋上でお弁当を広げた。
「どうぞ召し上がって下さい。
私は、いりませんから」
「七海?」
「恐れ入りますが、
私のことを下の名前で呼ぶのはもう
やめていただけませんか」
あたしのきつい言い方に、
常務の瞳は戸惑いを隠せないでいる。
「ここは会社ですし、」
あたしは、彼から目線を外して続けた。
「個人的にも、迷惑、なんです」
疑問を投げかけられる前に、立ちあがる。
「すみません、仕事の打合せがあるので席を外します。
30分後に容器をとりに来ますから」
「…」
常務の視線があたしの背中に集中している。
その威力ははかりしれない。
衣服を突き破って
心臓のど真ん中まで到達したみたいに胸が痛み、苦しい。
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