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「ほれ。義理。」
茶々がなんかすっげえ可愛い包みを投げて来た。
赤い地にピンクと白のハート。茶色いリボンが巻いてある。
ああ、今日バレンタインなんだっけ。
「開けていいの?」
ごそごそと包みを開けると、おお?これは??
カラスの顔のついた袋にみっしりと詰まったこれは……
「ビーフジャーキーじゃん!!」
きゃぴーんと目が輝く。
「小太郎、チョコより肉だろ?」
うんうんと頷いて、ビーフジャーキーの袋を抱きしめてぴょんぴょん跳ねる。
いや、これすごい高いやつじゃん。厚くて、もきゅもきゅ噛むといつまでも肉の味がするやつじゃん。いつまでもいつまでも肉の味がするとか、もうもう幸せだろ?
「た、食べていい?」
「いいよ?」
いい笑顔で茶々が言う。天使みたいな笑顔だよなあ。
中身は黒いけど。福とか平気で喰っちゃうけど。
見た目は天使だ。きゅんきゅんだ。
わーいって袋を開ける。おいしそうな匂いだ。
でっかいところを口に突っ込む。
うあ~マジうめ~。なんだろね、この塩加減。
コーラあったら最高だけどな。なくても最高だけど。
「うあ~まじでうまい。ありがとう。」
「お前さぁ。もうちょっと他人とか疑えよな。簡単すぎてつまんね。」
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