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「はいはい。お肉おいしいもんね~。もっと食べな?ジャーキー。」
茶々がにやっと笑う。
はあ~って手に息を吹きかけてくんくん嗅いでみる。
うーん。臭いな、やっぱり。
ジャーキーの袋を抱えてうろうろ歩く。
どうしよう。空怒るかな。
臭いって言われたらどうしよう。
ガラって空と福が入ってくる。
空がなんか包み持ってる。
あ~チョコ?それチョコ?
びくんとして立ち止まって空を見る。
こっち来てって聞こえるから、のろのろと近づいた。
うあ、キスしようとしてる。
口を押さえて後ずさる。
足元にカラスの柄の袋が落ちた。
無表情に空がオレを見下ろす。
こっち来いって言ってる。
「ちゃ、茶々にビーフジャーキー貰って食べちゃって……。
オレ口が臭いから!」
「うざ。」
ぐいってつかまれて、壁に押し付けられた。
うあ、なんかちょっと空怒ってる?
「舌。」
「く、臭いから……」
びくびくんって身体が震える。ちょっと涙目になってると、空の唇がちゅって重なる。
「舌。」
口を少し開けると、出す間もなく空の舌が中に入ってくる。
これされると、なんも考えられなくなるんだよな。
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