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福がこっちに来てジャーキーの袋を拾う。
袋を開けて小さめのかけらを拾って、茶々の口に押し込んだ。
「こっちかあ?」
もきゅもきゅ噛んで茶々が笑う。
嬉しそうに笑み崩れた顔に、福の真面目な顔がにこっとする。
「なくなんないからいっぱい出来るだろ?」
「いいけど~臭くね?」
椅子に座った福の上にするっと乗った茶々が口移しでジャーキーを押し込む。
「確かに。」
それでも茶々と福はキスをやめなかった。
ん~ってオレは頭をひねって空の顔を見る。
「なんでジャーキー?」
表情を変えずにチョコをオレの口につっこみながら空が言う。
「好きだと気になんない。」
「ん~?」
「どんなこたでもキスしたい。」
オレの口のチョコを空がなめる。
「臭くてもキスできるぐらい好き。」
チョコまみれのオレの舌を空が吸う。
「大好き。」
こういう風になるとオレはぼんやりすんだよな。
でも、空の目が言ってって言うから。
「オレも大好き。」
囁いて空にキスを返した。
めでたしめでたし。
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