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目の前には死がいた。
そいつは俺を殺しに来た。
殺される。俺は、俺は殺される!
死ぬ!死ぬ!死ぬ!!!
「うわぁぁぁぁぁ!!!!!・・・・・・はぁはぁはぁ、ゆ、夢?いつの間にか寝ていた?」
俺は悪夢により目を覚ました。
内容は覚えてない。が、悪夢だ。
汗だくな俺は自分のいる所がどこであるかで現実を見た。
祭壇だ。神殿だ。
そうか。夢じゃ・・・ない。
昨日のあいつに俺は殺されてた。運が良かった。あいつを食った・・・食った?
あいつを?俺よりもはるかに強者なあいつを?
あは、あはははは。
俺は膝を抱えて嗤う。震えた膝が体を揺らす。
嗤い聲が神殿に響く。
俺は、馬鹿だ。浮かれてた。転生だ。小説を嫌程読んだ。夢も見た。だからか、なんとかなるだろうと思ってた。
「うおあぁぁぁぁ!!!!」
悲しい叫びは神殿に悲しく響いていった・・・。
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