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「ん…」
もう朝かと思いながら目を開ける
そういや昨日は色々な事がありすぎて疲れて…
「あ」
「…?」
あれ?
見慣れない人影が見えたような気がしたんですけど…
ここは私の家なのに…
「…たくまだ起きねぇのかよ…
俺はあいつらを探しに行かなきゃいけねぇのに…」
「……誰?」
「ん?おはよ
ご主人様?」
「…だ、誰?」
「自分で俺の事を拾ったのにもう忘れたの?」
「は、はぁ…?」
「俺はお前が昨日拾った犬だよ」
「な…何を言ってるの?
私が拾ったのはもっと小さくて…」
「だからその犬が俺なんだってば」
そう言った彼はポンという音と共に煙に包まれる
「きゃっ!」
煙が晴れると私の目の前にいたのは昨日拾ったあの仔だった
「あ、あれ?
さっきの人は…」
さっきと同じ音と煙に包まれたと思うとさっきの男の人がいた
「これで分かっただろ?
俺は犬に変わる事が出来るんだ」
「……」
信じられない、けど信じるしか無い…よね
「まぁ普通信じられないよな
俺も他人事だったら信じねぇし」
「あの…本当にあの仔なんですか?」
「さっき見せただろ?」
「ですよね…」
「てか何だよ
その口調」
「え…」
「だから俺は所詮犬なんだって
気にくわねぇけど立場的にお前の方が上なんだしさ」
「じゃあどうすれば…?」
「普通に話せばいいだろ
ご主人様」
「分かった、けど何その呼び方」
「お前が俺を拾ったんだからもう俺の主人だろ?」
「確かに拾ったけど…あ、それより名前…」
「本当はお前に新しい名前を貰うのがいいんだろうけどそういう訳にはいかないんだわ」
「ぇ、えーと…」
「俺の名前は早智(サチ)
よろしくなご主人様」
「だからその呼び方は…」
私が呼び方に付いて意見しようとした時
彼の綺麗で清んだ蒼い目が私を見つめた
「あと急に悪いんだけど俺の兄弟探すの手伝ってくれないか?」
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