第1話

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「どうだったんだ?」 私の問いかけに二人は首を振った。 「ダメだ。他の扉も閉まっているし無理だな」 勇気が冷静な口調で言う。 今の状況を一応把握しておこう。 蝋燭がつく→鍵がかかる→他の扉も窓も開かない→閉じ込められた。 出れないんだろうか?鍵がなんとかなればな・・・。 「斧さえあればなぁ・・・壊すのに」 まぁ、あったらとっくにやってるけど(笑) 木製の扉だったから安心していたけどダメみたいだ。 ここにあるナイフも無理そうだ。 「あのさ・・・携帯圏外なんだけど」 賢治が焦ったように言う。 随分私たちは追い込まれたようだな・・・。 「ねぇ!!空がいない!さっきまで一緒にいたのに」 賢治以上に焦って言う瞳。
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