条件彼女

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これでいいんだ、全て誠が選んだ事だから。 私はもう何も言えない。言う権利なんて何処にも無い。 誠の事がまだ好きだから、誠がそれで良いって言うならそれでいい。 『あのね、好きなの』 あの日、校舎の窓から射す夕陽の光に照らされて誠に告る私を思い出し、泣きながらクスッと笑った。 この想いに鍵を掛けなきゃいけない。 いらない、不必要な想い。 サヨナラ…誠を好きだった私。 もうあの頃の仲には戻れない。 長くもなく、短くもない切ない恋に今、永遠に開く事のない鍵を掛けた。
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