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「ちょうど体育だったから寄ってみちゃった」
えへへ。と可愛く笑う先輩につられて笑顔になる。
「あと、おサボりのお誘い!誠もどう?体育で疲れちゃってさ~授業出る気しないんだよね」
そんな事だろうと思って苦笑した。
「ちなみにメンバーは?」
「私と誠のみだよ?嫌なら友達も誘うけど…」
「いや、2人っきりで全然いいッスよ!!次、ちょうど嫌いな英語だったんで、一緒にサボります」
焦りながらそう答えると、『良かった』と安堵した笑みが先輩からこぼれた。
俺が一番好きな笑顔…。
「場所どうします?」
「確か3階の講義室は使ってないみたい。情報はバッチリ」
「アハハ、さすが先輩。じゃあ行きますか」
言って先輩の手を引き、教室移動し始めたクラスの人たちに紛れてサボり場所へと移動した。
移動中、俺の右隣にいる先輩をチラッと見る。
とても細身な先輩…繋がれてある手は俺の手の1/2しかないのではないかというぐらい小ささで、背も10㎝ぐらい違くて、肩幅も狭い。
大袈裟かもしれないけれど、放っておいたら倒れてしまうのではないかと思ってしまう。
そんな感じだから2つ下の俺だけど守ってあげたくて付き合いだしたのだ。
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