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しばらく探し歩いていると、訓練をしているレイ二等兵を見つけたので、サトリは駆け足でレイ二等兵に近づき、声をかけた。
「おーい!レイ二等兵ー。」
呼びかけると、レイ二等兵はサトリに気づいたのか、サトリの方に振り向いて口を開いた。
「サトリ二等兵…?私になにか用ですか?」
サトリはレイ二等兵にそう聞かれると、彼女の前にケーキの箱をさしだして、言葉をこぼした。
「これ、ホワイトデーだから作ってきた…イチゴケーキとチョコケーキ。よかったら食べてくれ!」
ケーキを渡すと、レイ二等兵がありがとうございますと頭を下げてきたので、サトリは彼女に頭をあげさせ、つぶやいた。
「そんなに頭さげなくても…これはお茶会のお返しでもあるんだぜ?まあ…さすがにあの時のケーキをまねては作れなかったけど、今回のやつは結構自信作だから、うまいと思うぜ。」
サトリはそう言って、にかっとレイ二等兵に笑った。
それを見て少し驚いた顔をしているレイ二等兵を見て、サトリは何かを思いだしたのか、話をつづけた。
「あ、あと忘れてたけど…こいつの分のも受け取ってやってくれ。」
その言葉を聞き、レイ二等兵は不思議そうな表情を浮かべて、サトリに聞き返した。
「サトリ二等兵…こいつの分って…どういうことですか?」
レイ二等兵からそう尋ねられたサトリは、自分の背中に手をまわすと、自分の後ろに張り付いていた白い物体を、レイ二等兵の前に来させた。
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