2人が本棚に入れています
本棚に追加
ホワイトデー当日、ロイはいつも通りの時間に起きると、身支度を始めた。
「ぎゃ...髪の毛はねてるよお..うぅ..まとまれー...このー。」
10分ほどかけて、ロイははねた髪をまとめ終わると、自室に置いてある小さな冷蔵庫から、丁寧に包装した箱を次々と紙袋につめた。
「よし..これで全部かな..あとは..これを入れておしまいね。」
紙袋の中の箱の数を数え、全部入っているのを確認すると、ベッドの上に置いてあるぬいぐるみを手に取り、箱とおなじく紙袋の中に入れて自室を飛び出した。
「えっと..まず渡すのはガオ君でいいよね。この時間だと食堂にいるかな..行ってみよう!」
目的地を決め、早歩きで食堂にむかうと、キル伍長さんとガオ君が二人で食事をとっているのを見つけた。
そしてその隣にはサトリがいた。
どうやら二人にケーキを配っている最中のようだ。
ロイはサトリに声をかけようとしたが、サトリはロイに気づかなかったのか、素早く食堂から出て行ってしまった。
「あ..もう行っちゃった..早いなぁ..。まあいいや、とにかく今は二人にチョコ渡すのが先決よね!」
ロイは小声でそう呟くと、キル伍長とガオ君の側に近寄って声をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!