第6話 門番と国王

2/6
前へ
/38ページ
次へ
俺は門番だ。 普通に、もう本当に普通に仕事してたんだよ。 それなのに……俺、国王から呼び出し喰らっちゃいました☆ 夢なら覚めて欲しい。だけどこれは現実だ。 いやだ~ぜってぇ行きたくね~。 だって、あの悪魔をメイドさんに調教しようとした人物だぜ。 絶対忍者みたいにキャラが濃ゆい奴だ。命賭けれる。 さてさて、城前まで来たのはいいのだが生憎と無装備で乗り込むほど肝が据わってない。 こちとら元勇者だぞ。魔王戦みたいに用意周到に行くべきだ。 そんなわけで、片手に菓子折り姿の俺。 殺されそうなったら命乞いをするつもりですが何か? プライドなんて使うときに使えばいーんだよ。 「門番遅いじゃない、国王様がお待ちよ あ、風邪治って良かったわね」 「その件はどうも」 怒気を強めて言う。 「な、なによ、私何か悪いことしたの?」 黙れ、勇者パーティーのトラブルメーカー。一生ROMってろ。 「何もねーよ、早く案内しろ」 「わかったから急かさないで。 それと、国王様に変な気起こさないことね」 なにそれ、すげー気になる。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加