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「なんで…?」 お袋が知ってるの?の意味合いで問いかけると、 「ふられたー…!って私の部屋に来た。 親子だって知られてるのかと思ったら 全然知らなかったみたいでホッとしたけど…」 「そりゃー良かったね。 大学内で接点持たないから安心してよ。」 「そうしてー。頼むわ。」 やかんのお湯が丁度良く湧いた音がした時 書斎から 「あったー!」じーちゃんの喜びの声が聞こえた。 探し物が見つかったらしい。 緩慢な足取りで階段を下りてきたじーちゃんが 「あったー。コレ!」 手に持っていたのはとてもじゃないけど 論文には見えなかった。 「胡都と健のちーさい頃の写真! ずっと見つかんないと思ったら、 栞に挟んじゃってたんだなー。」 良かったね。そんなレアな写真見つかったなんて。 ずっと見つからなかった可能性の方が高いと思うよ。
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