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シズさんだったら、再婚の話だって有っただろうに…
私たちの為にありがとう。
そう言いながら涙をいくつも零して、
遺体に縋るようにして泣いていたお袋は、
小さな子どもみたいに見えた。
そしてシズさんは…
今までの貯金一部を、妹さんやそのご親戚に、
そしてその他は、
六花さんの住んでいた施設に寄付するように残されていた。
そして最後に…
じーちゃんの病院の施設費にしてほしいと残されていて、
その通帳を見たじーちゃんも、
もぬけの殻みたいに放心していた。
そんなこんなが有って、
バタバタしていたので、
じーちゃんは少し…老け込んだ気がする。
なので、学校から帰宅すると、
シズさんがいない事は寂しいが
じーちゃんの家に子どもの頃みたいに
「ただいま。」と帰るのが日常になっている。
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