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「おかえりー。」 書斎から出てきたじーちゃんが、 ぼんやりと声をかけてくれた。 「ただいま。」 もう一度声をかけると じーちゃんはシズさんみたいに、 「お菓子食べる?」と問いかける。 小学生のガキじゃねーんだし、 「食べたきゃ自分でやるから良いよ。」 それ以外の言葉が見つかんない。 「夕飯食べれなくなるまで食べるなよ。」 じーちゃんはまたしてもシズさんみたいに言って笑う。 慣れた会話だけど、返事がじーちゃんになので雑になってしまう。 「何してたの?」 雑すぎた返事に少し申し訳なく思い じーちゃんに話しかけると、 じーちゃんは少し困った顔をしながら、 「いろいろ…」とだけ答えた。
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