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「看護学部4年…牧原と申します。」 その自己紹介で母親の顔が浮かんだ。 助産学専攻の人じゃないと…良いな。 「お気持ち…ありがとうございます。 ただ…僕に決めた相手がおりまして…」 申し訳ないって表情を浮かべて、 断りの口上を述べると、 ズルズルと後ずさりをして、 手を前につきだし、 「いえ…良いんです。告白させていただいただけで、 ホント…ありがたいって言うか… 聞いてくださってありがとうございました。」 豪快に髪の毛を連獅子みたいに振って 頭を下げたかと思ったら、 一気に駆け抜けて行ってしまった。
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