・・・

5/35
前へ
/440ページ
次へ
「断るのも…大変だね。」 健ちゃんに言われて、微妙に笑った。 健ちゃんは…ある意味この中でも安定している人だと思う。 多分…好きだと思う人としか付き合えないから 断る経験も…割と多いような気がする。 「そしたらお前も小春みたいに 『決めた相手がいますから。』って断れば 即断できるだろ?」 何の気なしに言い放った木崎のおじちゃんに その婚約者だった隆ちゃんは苦い顔をしている。 小春ちゃんは小さい頃の隆ちゃんの何気ない一言で 初恋を随分と温めた人だ。 隆ちゃんと付き合ってなくても、 浮いた話で隆ちゃんが自分の事を嫌いになったら嫌なので、 そんな言い訳を続けていたらしい。 隆ちゃんと付き合いはじめたら、 決めた相手が婚約者に変わったし、 隆ちゃんの威嚇も半端無かったらしい。
/440ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3009人が本棚に入れています
本棚に追加