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「コレ。」
じーちゃんのズボンのポケットに
軽く折り曲げてねじり込んでいた
健ちゃんお目当てのモノを
手渡しているじーちゃんは
相変わらず。
それに慣れている健ちゃんも
「あー。どうも。
探し物に貢献できたみたいで良かったです。」
ニーッて笑って、じーちゃんの大事に持った写真を
何気に見つめていた。
幼稚園の頃の写真っぽい。
テーブルに置いたのをみんなで見つめる。
「この二人が結婚するとずっと思ってたんだけどなー。」
木崎のおじちゃんの一言に、
「そんなわけないっしょ。健ちゃんが私の事
好きになるわけないんだからー。」
お袋が自分を散々けなしたが、
その雰囲気に隆ちゃんも健ちゃんも
相変わらずなため息をついていた。
本気で鈍感なのか、
誤魔化しているのか…
最近じゃわかんなくなってきた。
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