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「今日…六花ちゃん、早めに帰っていったから、 もう帰ってるんじゃないかな? 子どもたちが具合悪かったわけじゃなかったのねー。」 大ちゃんが具合悪いから…と言いにくかったんだろうな。 看護学部のスタッフとして働く六花ちゃんは、 看護学部の学生たちに人気。 時々お見かけするけど、学生さんたちに埋もれて 楽しそうに笑ってる。 とてもじゃないけど、 大ちゃんが医療センターに就職してすぐは 眉間にしわを寄せて、大ちゃんを威嚇していたなんて 信じられない。 まして、医者を足で蹴とばして 鼻骨骨折させたなんて想像が出来ないもんな。 「何だー!そう言う事は早く言えよ。 六花ちゃん、熱出してる大祐の面倒と 子どもたちの世話してたら大変だから 俺ももう帰る!」 大ちゃんのお嫁さんなのに、 六花ちゃんの事が大好きすぎて仕方ない 木崎のおじちゃんは足をもつれさせそうになりながら 「じゃな!」って軽快な挨拶で家路を急いでいた。
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