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「教習所の書類…ハンコ足りなかったんだ。 今日どうしても提出しないといけないから… 悪いけどここに来た。」 リュックの中から提出用のファイルに入れた書類を お袋に差し出す。 そのやり取りの一部始終を見つめている方が、 トフッと、静かに背後に有ったソファーに身を沈めた。 相当驚かせたみたいで申し訳なく思う。 「はいはい。こういう事は家でお願いしますね。」 自分の机の引き出しを開けて ハンコを取り出したお袋は、鉛筆で丸された箇所に ハンコを押し、俺に差し戻し 「何か言う事は?」 睨まれたー。 「スミマセンでした。」 ココじゃ学生と教授だ… 学部が違っても… とは言え心の中では『えらそうに…くそっ』と悪態を付く。
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