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お袋から報告を受けたらしい親父は、 「めんどくせー女には引っかかんなよ。」 その一言で終わりだ。 ムスメを持つ父親だから 「泣かすような事はするなよ。」くらいな事は言うかと思ったが、 キョトンとした顔をして親父の顔を見ると、 「大体…高校生くらいのガキは、 野郎同士で遊んでりゃー良いんだよ。」 そう言って笑った。 確かに、沈黙している時間の長い登下校よりは 真太郎たちとワイワイしながら帰ってる方が よっぽど楽しい。 「わざわざ…面倒な事しなくても良いのに…」 一目ぼれしたと言う真太郎に呆れ気味に呟くと 「結ちゃんを泣かせたような鬼畜に言われたくねーよ。」 そっか、あの子…結ちゃんって言ったっけ。
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