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2日前
「とくちゃん、UFOキャッチャーうまいね!」
「そう?たまたまだよ。」
俺はとくちゃんとゲーセンに行った帰りに歩きながら話していた。
とくちゃんはゲーセンにあるゲームのほとんど知っていて、1人でクリアしていた。だから、とてもゲームがうまかった。俺なんか相手にならないくらいうまいし、強かった。
この所、俺は良くとくちゃん一緒にゲーセンに行っていた。
りさことうまくいってないのもあるけど、それ以外に理由もあった。
「高岡くん、あの喫茶店行かない?」
とくちゃんがゲーセンの帰り道ふと喫茶店を見つけた。
俺はその喫茶店を見た。
喫茶店『愛』
俺はドキッとした。
あの『愛の弾丸』以来、愛という言葉に敏感になっていた。
「あ……いいよ!!」
「よかった!入ろう。」
俺はこの喫茶店に入ろうとした時、少し不思議な感覚になった。異空間と言うか異世界と言うか、そんなオーラを喫茶店の扉から感じていた。
ガチャ
俺はおそるおそる扉を開けた。
カランカラン
「いらっしゃい!」
喫茶店のマスターらしき人があいさつをしてきた。俺は軽く会釈をしてカウンターに座った。とくちゃんも俺の隣に座った。
俺は目の前にあったメニューを見た。
「なににしよっか?」
「う~ん?そうだな?」
俺はとくちゃんとメニューを一緒に見ながら悩んでいた。
「あたし決めた!」
「俺も決めた!」
俺はメニューをあった場所に戻した。
すると
「何にしますか?」
マスターらしき人がここぞと言わんばかりに俺ととくちゃんに注文を聞いてきた。
「あたし、ほっとコーヒー!砂糖少なめ、ミルク多めで!」
「かしこまりました。」
「俺は、ほっとミルク!」
「かしこまりました。砂糖が……」
「あっ!大丈夫です!」
「かしこまりました。少々お待ち下さい。」
マスターは俺ととくちゃんが注文したホット コーヒーとホットミルクを作り始めた。
周りを見ると、客は俺ととくちゃんだけだった。夕方だし、あまり人が通らない所にあるから客が少ないと思った。
俺はちらっととくちゃんを見た。
とくちゃんはマスターの作っている所を見ていた。
とくちゃんこと徳永麻亜佐とは先月知り合いになった。
須賀屋の友達だった。
俺は初めて会った時、徳永さんと呼んでいた。けど、とくちゃんに
「と…徳永さんてい…いやだ……。と…とくちゃんって呼んで!」
っと知り合いになって3日後、突然言われた。
俺はその日以来とくちゃんと呼んでいる。
ポッポ、ポッポ
店の出入口近くにある鳩時計が鳴った。
時計の針はちょうど、午後6時を指していた。
カランカラン
店の扉に付いている鈴がなり、俺は扉の方を向いた。
俺は入口に立っていた女性を見て、驚愕した。
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