第1話『魔王』

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俺はとりあえず、匂いを嗅げるか、匂いを嗅いでみる。土の匂いと雨水の匂いがする。 その他生物が腐敗した臭いが、森の奥の方からする。 移動方法が遅いが、じっくり行くしか無い。 移動時間は大体3時間、人間なら10分で移動できただろう。 俺は目的地に着いて唖然とする。 体長30メートルもあるかもしれない、黒い鱗のドラゴンの死体があった。 かなり腐敗が進んでいていつドラゴンゾンビになっても、おかしくない。 ドラゴンゾンビは年月を生きたドラゴンの最終形態で死ぬ最後に思った強い思いを実行するためにのみゾンビとして復活するらしい、俺の見た小説ではそうだった。 俺は進化のチャンスだと思いその腐ったドラゴンの食べれそうな腐りかけた肉の部分を包み込み消化する、他のスライムがどれだけ時間を掛けて消化するか分からないが、腐りかけた心臓を包み込み、消化し40分程で消化は完了した。 心臓消化と共に、身体の支えを失ったかのように、ドラゴンの骨格は俺を巻き込みながら崩れた。 ドラゴンゾンビになるには心臓が不可欠だったようだ、俺が得たモンスターの知識は下級モンスターの知識だけだ、ドラゴンなんてどの等級に位置するかさえ分からない。 俺は2時間掛けてドラゴンの死体を全て消化した、何故そんなに早く消化出来たかは、スキルの消化を50LVまで上げたからだ。 ドラゴンを吸収したおかげなのか、経験値が凄まじい量が残っている。 ステータスを開くと、経験値は5億くらいあった。 次の進化をするのに100必要だ、進化をするかスライムを極めるか、悩むところだが、このままでは人間と交流すら出来ない、人間の項目があるかは分からないが進化に経験値を振りまくる。 残す経験値が3億の当たりで、人間に近い姿になった、両手が翼で足が鳥、ハーピーだ、勿論死ぬ前は男だった俺だが、ハーピーにも男はいるようで、胸が無く、下がついている、羽毛で覆われていてわからないだろうが。
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