「迅雷」

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「どけっての!」 弥彦はサーベルでゾンビの首を切り裂き、葬っていた。 「ぬぉぉぉぉぉぉ!」 鎖鎌をブンブンと振り回し周囲のゾンビを蹴散らしていく黎子の父。 「父さんには負けられない!」 その様子を見ていた黎子も負けじと薙刀で次々とゾンビを葬っていったが。 「た、助けて!」 華江が水田に足をとられていた。 「アァァァ…」 ゾンビが華江を囲む。 しかし、目の前のゾンビの額に風穴が開いた。 「…赤城…先輩?」 すかさず、周りのゾンビも槍で首をひと突きされ、倒れる。 「華江…大丈夫?」 目の前には銃を持った秀悟と槍を構えた春菜がいた。 「は、はい…ありがとうございます」 なんとか、足を水田から引っ張り出す。 「そんな、かしこまるなって。俺のとこは今度から秀悟。とでも呼んでくれ」 「今は先輩後輩とかじゃない。仲間なんだから。私のことも春菜とでも呼んでも大丈夫よ?」 にっこりと笑う二人。 「は、はい!秀悟さん!春菜さん」 「道が開けたぞ!新手が押し寄せる前に突破しよう」 黎子が3人を誘導し、水田エリアをなんとか切り抜けることができた。
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