「迅雷」

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午前11時00分 石段周辺 「わ…たくさんいますね」 石段にはゾンビがちらほらいた。 「うむ、だがやるしかない」 黎子の父が戦闘態勢をとる。 「そのようですね…」 秀悟も鞘から日本刀を抜く。 「…アァアァ」 ゾンビが数体こちらに気がつく。 「よっしゃ!」 弥彦が意気揚々と抜刀しゾンビに突撃する。 「やるしかないか」 秀悟も日本刀をゾンビに向けてふるう。 「…引くような感じで、斬る!」 さっき黎子に教えてもらったように日本刀を振るってみると。 「シュッパ!!」 血しぶきをあげゾンビは倒れた。 「てやっ!!」 春菜も槍でゾンビを攻撃していく。すると、右側のゾンビが倒れる。 頭にはスパナが突き刺さっていた。 「これって…」 すると、春菜の横に智也が現れる。 「見てるだけってのもいやだからな。俺も戦うぜ!」 チェーンソーを鳴らしながら智也がゾンビに近づく。 「親父の仇だ!!」 ゾンビは真っ二つに斬り裂かれ絶命した。 小型とはいえ人骨をたやすく斬り裂くほどの威力がある。 人間よりも腐敗しているゾンビなら斬り裂くのは容易だろう。 「あと少しだ。おりゃ!」 黎子も薙刀と日本刀でゾンビを蹴散らしていく。 すると、背後で華江の声が響く。 「あ!車のカギみたいなのがありました!!」
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