「再会 part1 」

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弥彦らが倉庫にいる頃 スーパームカイ 店内 「ねぇ、秀悟」 春菜が秀悟に呟く。 「どうした?」 「まだ…ここに来てから1日しか経ってないんだよね…」 何故か悲しげな顔で春菜が呟く。 「そうだ…時間が流れるのが遅いよな。俺も同感だ」 日本刀をてぬぐいで磨きながら秀悟は答える。 「今日もまだ…お昼過ぎたばかりだもんね。どうして…どうしてこんなことになっちゃったんだろ」    「アホな大人達がやらかしたんだろうな…」 と、秀悟が答えると後ろから春菜に抱きつかれる。 「は、春菜!?」 「今だけ…こうさせて…なんか安心するの…」 豊満な胸が背中に当たる。 「あ、うん…」 ドキドキしている秀悟。 そんな時、トラックの下に何かが見える。 「なぁ、春菜…ごめん。トラックの下に何かある…」 「…そんなことは後でいいじゃん」 離そうとしない春菜。 「分かったよ…あと少しだけな…」 秀悟はやれやれって顔をしながらも満更でない表情をしていた。 だが、沈黙が破られる。 「ドンッ!」 倉庫の入口から飛び出してくる華江。 「春菜さん!秀悟さん!来てくだ…いっ!?」 華江が見たのは、秀悟に抱きついている春菜だった。 「あ…」 キョトンとした顔をする秀悟と春菜。 そして、固まったままの華江。 「お、お邪魔しましたー!」 猛ダッシュで倉庫へ戻る華江。 「ちょ、待って!!何かあったのか!?」 秀悟は華江を追いかける。 「見られちゃった…けど、いいかっ!」 開き直り春菜も秀悟の後に続いた。
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