「監獄」

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玄関の横にある梯子をのぼり天井へと登る。そして横になり双眼鏡を覗く。 「って、暗くてよく見えねぇじゃねぇかよ…天才さんの目は目まで天才なのかよ」 愚痴を溢しながらもどうにか見る。 幸い、街灯が明かりを灯していたからだ。 「あぁ…案外あちこちいやがるな。めんどくせぇや…」 矢崎らには武器に使えそうなものと言ったら道中野球部の鞄から拝借した金属バットとこの民家の入口で見つけたスコップ、包丁くらいだ。 「いくら猟師の町だからって全員が鉄砲を持ってるはずがないよな…って、なんだあれは?」 嘆く矢崎。そして、この住宅街に一台の軍用ジープが来てるのを矢崎は目撃した。
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