「監獄」

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「...俺がこいつらを食い止めます。だから逃げて」 出血がひどく今にも倒れそうな吉川。 「馬鹿!!あきらめるな!!お前、ヨットに乗りたいんだろ?」 来るように諭すが。 「これを...」 ポケットから鍵を取り出し、矢崎に投げる。 「これはなんだ?」 「俺のヨットの...鍵だ。ここから一番近い港の...二番倉庫のヨットを頼む...だから、行け!!」 吉川がボタンを押すと扉が閉まり始めた。 「...分かった。吉川。楽しかった」 そう言うと閉まる扉へと入っていく。 そして完全に閉まる。 「俺も...だよ…ありがと…ガハッ…」 背中にはXの爪が刺さっていた。 そして、ついに力尽きる吉川。 「すまない」 一言だけ言うと矢崎は朝日に満ちた森林を走り出す。 その後、町で隠れながらやがて秀悟らと合流するのだった。
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