「再開 part2 」

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「ウァァァァ!」 ゾンビとなる矢崎。そして、秀悟に向かってくる。 「矢崎…ゆっくり眠れ!」 日本刀で首を一刀両断にする。 「ゴトン…」 ゾンビの頭部が床へ転がり落ち、体は力なく倒れこむ。 「ハァ…ハァ…」 日本刀を鞘に納める。 「…秀悟」 弥彦が寄ってくる。 「嫌な奴だったけど憎めないやつだった…」 そい言いながら、近くにあったビニールシートを死体に被せる。 すると、死体の近くに鍵が落ちていた。 「これはなんだ??」 黎子が拾い上げる。 「恐らくは、吉川のヨットの鍵…」 春菜が呟く。 「俺が…預かろう…」 秀悟が呟き、春菜は鍵を秀悟に手渡した。 そして、無言で改めて死体の前で合掌をした。 その頃、智也は未だ動けずにいた。 「…」 呆然とした表情で立ち尽くしていた。 そんな彼の肩を後ろから叩く。 「社長さん!!社長さん!!しっかりしてください!!何があったんですか!!」 女の子の声。諸葛華江が必死に声をかけていた。そして、ふと我にかえる。 「あ、あぁ…大丈夫…だ」 何があったのか整理できない智也。 「顔色悪いですよ?」 心配そうな顔をする。 「あいつの目を見たら…体が動かなくなった…催眠術か何かなのか?」 未だに信じられないという口調呟く智也。 彼らの行動を倉庫のカメラが覗いていた。 「あのモルモットには対応せず…か。やはり、アネビスにはまだまだ改良が必要だな…」 モニターで映像を確認し終えると缶紅茶を一気に飲み干し、タケミカツチは山中へと車を走らせた。
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